現代霊気法の通信伝授について

−現代霊気ヒーリング協会としての公式見解−


1.私の立場


「現代霊気ヒーリング協会は、現代霊気法の通信伝授(遠隔講座)を行っているのか」という問い合わせが、世界各地のマスターから来るようになりました。そのつど、「個人のマスターが、自分の責任において行っていることで、現代霊気ヒーリング協会はサポートしていない」と回答してきました。
私は、URRI(Usui Reiki Ryoho International)では、「臼井先生と、伝統霊気療法の真実」 を伝えることが私の使命であると考え、惜しみなくその内容を伝えました。同時に、主催者の要望に沿って「現代霊気法というレイキの実践法」を紹介しました。そして、「向上のために役立つと思う部分は取り入れ、無価値と思う部分は無視してよい」と言い続けてきました。
受講後は、「マスターの良心に従って、愛と調和の実現のために、自由に活用してもらいたい」と考え、どのように使われようと制約を加えないことにしていました。
私的な問い合せには、このように対応してきましたが、今回、海外のインターネットを通じて議論が始まり、私が黙っていると誤解を招く恐れが出て来ましたので、この機会に、現代霊気法としての正式な見解を述べることにしました。



2.現代霊気法が西洋に伝わった経過

現代霊気法は、伝統霊気療法と西洋式レイキを「心身の癒し、精神性向上」の見地から見直し、私自身が実践して最大限の恩恵を受けるため、構築したものです。
最初は一人で実践していましたが、求める人が多くなったので、現代霊気ヒーリング協会を設立し、主としてマスター対象のセミナーを行っています。しかし、私には現代霊気法を積極的に広めようという意志はなく、国内国外を通じてスポンサーも、普及のための協力者も持っておりません。
もし協力者がいるとすれば、現代霊気法を学んでその内容に共感し、自発的に自分自身のカリキュラムに取り入れたマスターたちだけです。

確かに、現代霊気法が世界に知られるようになったのは、1,999年にカナダでスタートしたURRIによるところが多く、URRIをスタートさせたカナダのRickさん、アメリカのTomさん、イギリスのAndyさんの3人の力が大きいことは、間違いありません。
この3人の方は、著書「癒しの現代霊気法」英語版の出版に対しても、積極的に協力されました。そのお礼の気持ちから、URRI JAPAN 2000で来日した3人の方を、マスター特別コースに招待し、現代霊気法マスター(師範)の認定状を差し上げました。
このとき、3人のほかにも約10人の受講者があり、それ以来URRIに参加したマスターたちに(勿論希望する方だけに)現代霊気法の特別コースを行うことが定着しまし
た。


3.通信伝授を知った経過

その後、「現代霊気法を通信伝授しているマスターがいる」という情報が入ってきましたが「いろいろな考えを持つマスターがいるものだ」と思った程度で、とくに関心は持ちませんでした。現代霊気ヒーリング協会がサポートしていると誤解されなければ、そのマスターの責任で行っていることだから口を出さないつもりでした。

2,002年の秋、私の生徒であるドイツのマスターから、次のメールを受け取りました。
 現代霊気法に興味を持つスイスのマスターから、インターネットサイトを見たという問い合わせがありました。
そこには、
現代霊気法や土居先生についての情報が載っており、
1) インターネット上で現代霊気法の
レベル1から4まですべて習えること
2) インターネット上でアチューンメントや霊授を受けられること
3) インターネット上でセミナーとアチューンメントを受け、現代霊気法ティーチャーのタイトルと認定証をもらえること
 などが書かれているのを読んだそうです。
「臼井先生の写真を1分間眺め、それでアチューンメント終了」という箇所もあったそうで、「現代霊気法とはそういうものなのか」と聞かれたので、土居先生の所ではそういうことはないと答えました。
このサイトには土居先生の写真も載っており、「土居先生は、なぜこのような、インターネット上ですべて習えるというサイトをサポートしているのか」
と聞かれました。

 
この問い合わせの内容が、今回問題になっているマスターのものかどうかは知りません。
私は、現代文明の寵児であるインターネットを、毛嫌いするほど頑迷でもありません。
日本国内のように狭い島国であれば兎も角、アメリカ、カナダ、ヨーロッパのような広大な地域では、インターネットの活用も必要になる時期がくるかも知れません。
しかし、その方式を取り入れるには、慎重の上にも慎重でなければなりません。
とくに現代霊気法は、マンツーマン指導を前提に組み立てられており、現在の内容のままでは、通信伝授で十分な効果を期待することができません。
現代霊気法は私が構築し、私が実践して効果を感じ続けているもので、確信を持って断言することができます。

私が本当に機が熟したと判断したときは、より効果ある方式に再構成します。
その時点で、マスターが愛と調和の心で実践を進めるなら、最初は抵抗があっても自然に社会が受け入れてくれるでしょう。
しかし、未完成のものを不完全なまま社会に提供すれば、必ずトラブルが発生するでしょう。
私はまだその時期ではないと判断しており、時期を待っているところです。


4.通信伝授に対する私の見解

私は、このように考えています。
1) 技術的には、通信講座でセミナーの内容を伝えたり、遠隔アチューンメントや遠隔霊授でエネルギーを伝達することは可能ですが、それだけで現代霊気法を正しく伝えることはできません。
2) 霊気療法は、臼井先生以来、マンツーマンでエネルギーを伝えることが伝統となっており、現代霊気法は臼井先生の心を伝えるものですから、人格の触れ合いが必要です。
3) エネルギーの伝達は「霊気マスターと受講者が人格的に触れ合い、共に高め合うためのスタート」として最も重要です。
4) 全体的な指導の流れの中に遠隔技法を取り入れても良いが、最初から最後まで遠隔だけで人格的な触れ合いがなければ、単にヒーリング能力を与えるだけで終わってしまい、霊性向上に役立てることは困難です。
5) 現在の現代霊気法は通信伝授を想定しておらず、実施する場合は、すべてにわたって「クオリティを保つためのシステム」を導入しなければなりません。そしてその役割は、他のマスターでなく、現代霊気法の創始者であり実践者である私自身であると、認識しています。


5.結 論

以上、私の考えを伝えました。
どのマスターにせよ、私がまだ不完全だと判断している通信伝授を実施するなら、それは現代霊気法ではありません。また伝統霊気療法では、どの会長の時代にせよ遠隔霊授を認めたことはありません。存在しない師範から、ありもしない証言を引き出しても、正当化することはできません。(私が確認した上で、そのような人の存在は、学会では誰も知らないと、はっきり伝えたことを思い出してください)
自分の行動の結果として発生したトラブルや疑念に対して、その責任をとることが出来ず、他を非難したり責任転嫁したり、威圧的な態度をとるならば、単にエゴの動機から始めたに過ぎなかったと証明することになります。
明確にお伝えしますが、私は通信伝授を自分自身で行ったことはなく、自分が納得していない以上、誰に対してもそれを勧めたり、サポートすると約束したことはありません。
もちろん他人の行動を制限することはできませんが、事前に相談があれば「現状では現代霊気法は通信伝授に適していない」とアドバイスしています。

最後に、多くの方たちのご協力には感謝していますが、私が本当に広めたいのは「霊気療法の真実と、臼井先生の心」であって、現代霊気法ではありません。
現代霊気法は私にとって効果の高いものでしたが、他の人にとって有益かどうかは、受講された個々のマスターが判断することです。私は現代霊気法を縁ある方にお伝えして、自分自身の向上に役立てて頂ければ、それで満足です。自分の向上に役立たないものを普及させても、何のプラスにもなりません。

世界には、現代霊気法以上に素晴らしいレイキの実践法が、存在しているでしょう。
価値ある実践法には、臼井先生が伝えようとされた「大安心」に至る道が示されています。
しかし、大安心への実践よりも、目新しい情報にのみ関心が向いているマスターも少なくありません。次から次へと新しいものを求め、魅力的な情報があれば無批判に受け入れ、自分自身の向上には無関心です。そこには、臼井先生の教えを装いながら、別の目的地に誘導しようとする試みが近づいてきます。

2,002年の秋、「Dレイキという系統の創始者が発見したという臼井先生の日記は、ニセモノだった」というニュースがもたらされました。日本から伝えられたという情報(臼井先生のシステム、臼井霊気療法学会師範からの情報など)にも、検証不能のものが数多く紛れ込んでいます。マスターは、臼井先生の直系とか、林先生の直弟子とか、そのような魅力的な言葉に惑わされず、真実を見抜く目が必要です。
それをマスター自身が実践し、自分の精神性を高めるものかどうかを体感してください。

人は同時に「異る目的地をめざして2つの道(大安心に至る道と、それと異なる目的地に至る道)を歩む」ことはできません。別の目的地に関心が移ったら、その時点で現代霊気法は捨ててください。それはマスター自身の選択です。

すべてのマスターが、臼井先生の心を自分自身の心とし、臼井先生の五戒に沿った生き方を実践されますように。


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